2008年6月28日(土)「 Morning Glory 」
バラ屋の朝は早い。
しかし、私は早起きが大の苦手である。
寝起きが悪く、30~40分前から目覚ましアラームをかけておかないと、定時での起床は皆無だ。
故に毎朝が奇跡の連続である。
朝から脳は無回転のまま、兎に角温室に向かう。
最近、我が家の温室に防虫ネットを取り付けた。
この時期は昼夜問わず、温室の窓という窓を開けているので、例年であれば、コガネムシ、タバコ蛾、スリップスなどの害虫被害が続出するが、今年は最小限に抑えられている。
以前からも、近隣農家では防虫ネットを、温室に施す取り組みもあったが、高々ネットであっても温室の窓を塞ぐということで、室温の上昇や、風の出入りまでも防ぐ事になってしまう。
だから、我が家での導入は少しの期間、見合わせていた。
それでも、農業試験場の試験データでは、風がないための体感温度は上がるが、網目の細かいネットを利用しても、温度上昇はわずか2度程度ということがわかった。
更になるべく、農薬散布、害虫被害の軽減に努めようと、設置の至りとなった。
民家の網戸程度の網目のネットを、側窓に取り付けた感じとなる。
神秘的に霞のかかる山々と、朝露を持った木々の煌めく姿。朝日を優しく照り返す田んぼ、まるで波のように風の形に戦ぐ稲をボーっと眺める。
寝起き直後の不機嫌な私の唯一の楽しみだったのに、防虫ネットによって視界を妨げられてしまった。
そうであっても、バラの害虫被害を抑える事と、またもや奇跡的にアレンジメントされた私の寝癖を、通りがかりの人に見られなくなっただけでも、良しとしよう。
それでなくても、この時期は髪のうねりに拍車がかかるのだから。