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 我が家の段ボール箱は、少々ダサいが、昔から変わらないデザインと頑丈な作りに、私自身は満足している。

 

 しかし、上質な段ボール故に値は張る。

 

 原材料高の煽りを喰らい、先日また値上がりした。

 

 だから、成るべくなら発注したくない。

 

 そうも言っていられないので、気重だが段ボール会社に電話をする。

 

 ところが、電話を切り終えた後には、清々しい気分になっている。

 

 長野県飯田市「アイパックス」という会社の電話対応がすこぶる良い。

 

 3ツ星レストランの様に気品高い訳ではないが、明るく元気で親切に対応してくれる。

 

 しかも、一人だけではない。

 

事務の方の誰と話しても愛想が良く優しい、それでいて馴れ馴れしくない。

 

 社員教育がなっているのか、たまたま粒揃いなのか。

 

理由は分からないが、兎にも角にも素晴らしい!

 

営業、物流、生産部門は花形であるが、総務や事務こそ、木陰に咲く野草の如き安らぎを覚える。

 

決して、相手が女性だからとか、誰かに媚を売る様な低能な理由で言っているわけではない。

 

大金を置いてく客だけが上客ではない。

 

商売を円滑にするには、彼女達の様な些細でも貴い心遣いが必要不可欠である。

 

若干の値上げなど、目を瞑りたくなる。

 

私も彼女達を見習って、市場やお花屋さんから電話を頂いた時は、もっと愛想を良くしてみようか?

 

そうすれば、もっとバラが売れるだろうか!?

2008年10月30日(木)「 手放したくない 」 

 最近、我が家の温室の前にある用水路の工事が行われている。

 

 子供の頃、よく川を塞き止めて遊んだり、幼い妹が落ちて流されたりと思い出のある川である。

 

 川の流れの様に、世の中は絶えずして、移り変わって行くものである。

 

 同じ状態に見えても、常に成長と退廃を繰り返すものである。

 

 先日の世田谷花きバラ研究会の翌日に、旧知の数人と昼食会を行った。

 

 昼食会と言っても、爽やかなものでなく、昼から焼肉とマッコリと文面に起しただけで、唾液腺を刺激する美味しく、楽しいものとなった。

 

 当初の話題は、近況報告や現在の花事情に関してである。

 

 その後の主だった話題は、私が我が家のブログで公表していいのか分からないので、伏せておく。

 

しかし、「花き業界」と言う大河に、一石を投じる事となるだろうと、私は期待している。

 

 頬張った焼肉と流し込んだマッコリと同様に、私もその波紋に一口噛めたらと思っている。

 

 育んだ友情や恩義とは、鉄よりも硬く、私とっては宝物である。

 

 

 成長を続けるのか、退廃して行くのか、花業界の先を知る者など、いずれもいない。

 

 ただ、ご馳走して頂いた肉と酒が、私の体脂肪となり蓄積され、成長し続ける花業界で、爆発燃焼できる様に、今から精進したい。

 

 

 私は、妹が川に流された時、助ける事が出来なかった。

 

そんな、情けない自分を悔やんだ。

 

 流れ行く時勢を掴めない。そんな男にはなりたくない!

 

 あ・・・健在ですので。

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