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 モダンローズにアンティークタッチのものが増えてきているのと、イングリッシュローズの栽培の困難さが伺える。

 

 3件目の「秋山農園」さんは、頭の大きく品質良いカーネーションとダスティーミラーなどセンスのいい葉物を生産されている。

 

 何故私がカーネーション農家にお邪魔したかと言うと、ご存知の方も多いであろうが秋山農園の若旦那さんは青山市場・世田谷花きでセリ人をやっており、私が市場に勤めている時も大変お世話になった御仁である。

 

 秋山さんに置かれても、生産したカーネーションなどの殆どが契約生産になっており、生産者の理想の先を行く生産をされている。

 

 午前中に三軒訪問するという強行ツアーではあるが、何とか若干時間を押し気味で回ることができた。

 

 時間も正午を回ったくらいであったのもあり、秋山さんが昼食に誘ってくれた。

 

 向かった先が蕎麦屋であった為、私は

「蕎麦ぁ?信州人を県外で蕎麦に連れてくとは! 神奈川って言ったら・・・・・肉だろ肉っ!!(←知らない)」

と思っていたら、そこの「鴨ザル蕎麦」が絶品で私の貧乏舌に霹靂が走った。

 

 鴨の味も分からぬ上、神奈川の蕎麦屋を心で嘲り、その上、秋山さんにご馳走までなってしまった。

 

 自らの傲岸不遜に嫌気が差した。

 

全く、「驕る堀木は久しからず」である。

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